日本領土の経緯度中心点は八丈島近海の海上にあり、、日本領土の質量重心点も富山湾沖の海上にある。
いずれも直接立つことはできない。
このため、日本領土の中心が内陸に位置するような他の計算方法を考えてみる。 |
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日本領土における東西南北最端部(択捉島、与那国島、沖ノ鳥島、南鳥島)全てから、等距離となる点が本来、中心にふさわしいことに着目する。
任意の3点を同一円周上に持つ円は必ず存在する。しかし、4点以上が同一円周に位置するのは共円条件が満たされている場合に限られる。
日本領土の最端部4点は共円条件をもたないため、4点全ては同一円周上に載らない。
このため、4点のうち3点毎に同一円周となる円の中心(3点から同一距離になる点)を求めてみることにする。 |
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≪1回目≫
最初に求められた4点はa1〜a4の位置になった。その4点を結ぶ四角形状(青線)も元の東西南北4端点を結ぶ形状(橙線)から大きく変化した。
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求められたa1〜a4に対して、さらに同じことを実施する。
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≪2回目≫
さらに4点の範囲は縮小して、図のb1〜b4の位置になった。
発散することなく、本州内陸に向かって収束している。新たに作られた四端点四角形状は、元の東西南北4端点四角形状を180°回転させた相似形(緑線)となっている。
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次は、3回目。 ⇓ |
≪3回目≫
栃木、茨城県にまたがる範囲に収束した。(c1〜c4)
その四角形状(紫線)は、a1〜a4範囲を180°回転させた相似形となっている。
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続けて、4回目。 ⇓ |
≪4回目≫
栃木市、下野市を含む範囲(d1〜d4)となった。その四角形状(橙線)は再び元の東西南北端点を結ぶ形状の相似形に戻った。
d1‥択捉島対応位置
d2‥与那国島対応位置
d3‥沖ノ鳥島対応位置
d4‥南鳥島対応位置 |
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さらに5回目。 ⇓ |
≪5回目≫
都賀IC付近の地域 (e1〜e4) に収束した。形状はa1〜a4の相似形になっている。
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さらに6回目。 ⇓ |
≪6回目≫
思川と北関東道の交差付近(f1〜f4)に収束した。 形状はb1〜b4の相似形となっている。
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さらに7回目。 ⇓ |
≪7回目≫
思川の東側付近(g1〜g4)に収束した。 形状はc1〜c4の相似形となっている。
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さらに8回目。 ⇓ |
≪8回目≫
思川の東側、北関東道の北側(f1〜f4)に収束した。 形状は元の東西南北端点を結ぶ形状の相似形になっている。
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そして最終段階。 ⇓ |
≪9回目〜18回目≫
同形状4種類の相似形を繰り返しながら範囲は縮小していき、18回目で概ね1点に収束する。
収束点は、以下の位置になる。
■10進法表記:
経度139.76757293°
緯度 36.44216450°
■度分秒表記:
経度139°46’03.262548”
緯度 36°26’31.792200” |
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この地点を航空写真で確認する。 ⇓ |
道路から少し外れたところの森林地帯に位置している。
(栃木県栃木市都賀町家中) |
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≪所感≫
日本各地には「日本のへそ」「日本の中心」「日本のどまんなか」を標榜した地点が多数存在するが、そのほとんどは、理論が不完全であったり、説明が曖昧であったり、解釈が強引であったりする。
また、正確な計算で東西南北最端部の経緯度を中間線で交差させるとその交点は八丈島近海になり、領土全体の質量重心を求めると富山湾沖になる。
それに対し今回行った方法は、位置の求め方としては概ね合理的で、しかも陸上にその地点を得ることができた。しかも険しい山中や湖上などではなく、比較的アクセスの良いところになった。
最初の予想では長野県、山梨県、群馬県あたりになるのではないかと思っていたが、栃木県になるとは意外であった。 |
以上でおわり
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関連ページ:
日本の経緯度中心点
長野県内「日本の中心リスト」
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